お決まりの席に座ってもあたしはずっと携帯をいじっていた。


「ラブメールでも送ってんの?」

「やっぱり?」

「え、ちょ、そんなことないよ!」

愛樹と那由に言われて思わず否定してしまった。
けど、きっと、顔真っ赤だろうな…


「図星だね。」

あたしは黙って頷いた。


「今日、一日中携帯いじってたもんね。」

「マジで?よくバレないね。」

「でもなんか初々しいし、照れてる華奈美が可愛い。」

「これこそ津川さんに見せてあげなきゃだしね!」

もはやあたしが報告したというより、3人であたしの挙動に関して盛り上がっていた。
最初は羨ましがっていたのに、いつの間にか妄想話になっていて。
それにもあたしは照れてしまっていたのだけど。


「やっぱりこの照れてる華奈美の顔は見せておかないとね~!」

「写メって津川さんに送り付けとく?」



「ん?どんな顔?」