私と君の奇跡。~語り継ぐ未来へ~



すると金髪くんは、急にばっと両腕を広げた。


「ここはいいとこだけん!空気も澄んどるし、みんな暖かい人ばっかじゃ!」


ニカッとまぶしい笑顔を私に向ける金髪くん。



ドキッ


…ドキ?
何よ、ドキッて!
感じたこともない気持ちに少し戸惑う。
きっと気のせいだよね、うん。


なんて一人自己解決をしていると。

「愛実、よかったな。もう友達ができたじゃないか」


お父さんがニコニコと満面の笑みでそう言った。

と、友達…?



「じゃあ、ここの道まっすぐ歩いてったとこにある赤い屋根の家が新しい家だから。少し話してなさい」


「えっ、ちょ…お父さん!?」


若干早足で歩いていくお父さん。


…お父さんは昔から、勝手に物事を考えて想像して決めつけることがある。


「う、嘘でしょ…?」