ラウンド終了のブザーが鳴った。
一ラウンド分の休憩をとる事になり、梅田は森谷へ、飯島は大崎にアドバイスをしていた。
梅田が言った。
「森谷、緩急をつけたジャブはいい感じだが、タイミングをずらすジャブがまだ出ていないぞ」
「清水先輩が打ってたヤツですよね? シャドーでようやく打てるかってトコなんですけど、何かコツがあるんですかね?」
「練習の最後に教えるが、来週は清水が練習に来るぞ。就職が決まったらしいからな。その時にトコトン教えて貰え」
「それは助かります。先輩はジャブの名手でしたからね。……ところで高田は、フックを打つ時も目をつぶってましたね」
康平は二ラウンドのスパーリングで、左の顔面へのフックと左ボディーブローを一発ずつしか打っていなかったが、目がいい森谷には見えていたようである。
「……たまにこういう癖のある奴はいるんだが、一年生四人の内に二人もいるとはな」
梅田は苦虫を噛んだような表情になった。
一ラウンド分の休憩をとる事になり、梅田は森谷へ、飯島は大崎にアドバイスをしていた。
梅田が言った。
「森谷、緩急をつけたジャブはいい感じだが、タイミングをずらすジャブがまだ出ていないぞ」
「清水先輩が打ってたヤツですよね? シャドーでようやく打てるかってトコなんですけど、何かコツがあるんですかね?」
「練習の最後に教えるが、来週は清水が練習に来るぞ。就職が決まったらしいからな。その時にトコトン教えて貰え」
「それは助かります。先輩はジャブの名手でしたからね。……ところで高田は、フックを打つ時も目をつぶってましたね」
康平は二ラウンドのスパーリングで、左の顔面へのフックと左ボディーブローを一発ずつしか打っていなかったが、目がいい森谷には見えていたようである。
「……たまにこういう癖のある奴はいるんだが、一年生四人の内に二人もいるとはな」
梅田は苦虫を噛んだような表情になった。


