食事が終わり、休憩していた二人だったが、弥生が再び口を開く。
「昨日さぁ、ココに健ちゃん来なかった?」
「あぁ健太か。来たけど用事があるってすぐに帰ったよ」
「やっぱり! 奴は私を避けてんだね」
「そ、そんな事ねーって。たまたま用事を思い出しただけだよ」
「健ちゃんもボクシング部だっけ?」
「……まぁな」
「健ちゃんはお調子者だから、入部した時はちゃんと躾ないとね」
「おいおい、健太は先輩になるんだからさ。入部したら自重するんだぞ」
ドゴッ!
弥生は康平の左腕にパンチをかました。
「うるさいわね。ボクシング部だったら、スパーリングもあるんでしょ?」
「そりゃーあるけどさ……! お前、スパーリングもするつもりなのか?」


