「梨緒。」 真城くんは私の名前を呼んで、抱きしめてくれる。 ふわっと真城くんの香りに包まれる。 「真城くん…。」 「尚輝…。尚輝って呼べ。」 「…尚…輝……くん。」 「尚輝。」 「な…おき…。」 「ん?」 「…大好き。」 そういって、手に力をこめる。 「俺も。」 尚輝もそれに答えてくれて、抱き締められる手に力が入ったのがわかった。