やっぱりあなたの事が好き

「間宮、何言ってんの」


大村が静かに口を開く。


「間宮、中学の時……、私の事“ブス”って言ってたやん。そんな思ってもない事言わんといてよ」


大村は悲しそうな顔をしてそう言うと、俺が掴んでいる腕を振り払おうとした。

その瞬間、俺は振り払われないように、腕を掴む手に力を入れる。


俺、大村にそんな事言ったっけ?

好きな子に、そんな事……


そして、俺は大村の腕を掴んだまま立ち


「俺、中学ん時、大村にそんな事言うた?」


まっすぐ大村を見つめる。

すると


「直接は言われてないけど……。たまたま聞いてしまってん。間宮が友達と喋ってんの……。
ってか、私に直接言うたとか言うてないとか関係なくない?だって、間宮が友達に言うてたんは事実やねんから」


大村も俺から目をそらさず、そう言った。


「友達……?あっ、教室で喋ってたあれか!?」


中学3年の時。

クラスのヤツに大村の事聞かれて、答えたあれか!


俺は大村の両肩を掴み、顔を覗き込んで


「あれは本心ちゃう」


真剣な顔をして、そう言った。


そう、本心じゃない。

あれは……

俺が、からかわれたくないから、あんな風に言ってしまったんや。