そのあと、二人はギクシャクしてしまい、いつもより早く帰ることにしました。
そして別れ際、サラはレンを呼び止めました。
「レン。
…今までありがとう。」
「…え?
サラ、急にどうしたの?」
「…お別れ、しましょう?」
「それって…もう会わないってこと?」
「ええ、そういうこと」
「どうして急にそんなこと言うの?
…さっき僕が言ったことを怒ってるなら謝る。
ごめん」
「そうじゃないわ。
怒ってないの。ほんとうよ。
…でも、ごめんなさい。
もう私たち、会わないほうがいいわ。」
「どうして…
どうしてなのか理由を教えてよ」
「…それは言えないわ。
最後までわがままでごめんなさい。
…さようなら。」
「サラ!!」
サラはレンの声に振り返ることなく、そのまま帰ってしまいました。