「お疲れ春川!」
「おつかれさまー!まゆ足速いねー、なんで運動部入らなかったのよー!」
春宮くんや神奈、理紗たちが駆け寄ってきてくれた。
「えへへ、ありがと。でも1位になれなかったやー。」

「じゅーぶんじゅーぶん!すごいじゃん!」

少し照れくさくてやっぱり楽しいクラスだなぁって思った。

アンカーは春宮くん。
春宮くんはあたしの隣の席で、サッカー部に入ったらしく運動がすごくできてかっこいいとクラスで最初のころからみんなの中心にいた。

春宮くんはバトンゾーンに行く前にあたしの方へ来た。

「おまえ足速いんだな!でも1位は俺がとってきてやるから応援しててくれる?」
びっくりした。
ちょっと、かっこいいかなって思った。
「う、うん。応援する。がんばってね春宮くん!」
あれはモテるよなぁ。
かっこいいもん春宮くん。



ぱあああんっ!

春宮くんは風みたいに走って、ばつぐんに速かった。
でもアンカーはどの団も速いはずなのに本当に1位をとってしまった。

春宮くんはみんなにもみくちゃにされて照れてた。
そんな中でもあたしを見つけてピースサインをしてる。
うちがおずおずとぴーすを返すとかわいい笑顔でにかーってかおをした。


…かわいい。