その幸せな時間は3年間つづいて、いつまでも続くと思ってた。

ずっとずっと一緒にいられると思ってた。

でもそんな日常はかんたんに崩れ去った。

 ――――卒業式前日。

「もう卒業しちゃうんだねー、早いね春輝」
あたしたちは春輝の提案で校内をさいごに見て回っていた。

「春輝?」

「ねぇ春輝どうしたの?」
春輝はまったく返事をしないでずっとうつむいていた。


「…なぁ、まゆ」

「ん?」











「もう話しかけないでくれる?」

なんのことだかわからなかった。