「じゃあ、そろそろ帰ろうか」
「そうだね」
裕之君は明かりを全て消し、あたしは窓を閉める。
これが、いつもの役割分担。
「外……すっかり暗くなってきたね」
「特に今日は寒いしね」
まだ秋とはいえど、もう11月下旬。
「早めに帰った方がいいね…急ごう」
門を出て、少し早歩きをする。
あたしたちは家もそれなりに近くて、いつも一緒に帰るんだ。
そんな毎日が、嬉しくて仕方ない。
今だって、ほら。隣で楽しそうに話してる裕之君の肩が、あたしの肩にぶつかるんだ。
その度に「ごめんね」って謝る裕之君が、ものすごく可愛い。
……………好きだよ、裕之君。

