七色花火


「…大…輔…」

すると何かを察した用に、少しだけ微笑んで、私に背中を向けた。

私は追おうとも、呼び止めようともしなかった。

あの優しい微笑みに、圧倒されて。

すると、悠貴が私を見つけて駆け寄って来た。

「どうかしたのか?」

「ううん…何でもない…」

「そっか。なら…行こう。」

優しく私の手を繋ぎ、ゆっくり歩く悠貴。

大輔…

私には…あの微笑みが、凄く悲しく見えたんだけど、気のせいかな…?