七色花火


「…俺が悪いんだ。全部…」

違う…違うよ…

「せん…ぱぃは…悪くなんか……」

一生懸命喋るけど、言葉が出ない。

すると、先輩が私の頭を撫でて言った。


「俺…お前のこと、好きだよ。」


一瞬、何が起きたのかわからなかった。

私は…今、幻聴を聞いてるの…?

「嘘…?」

「…嘘じゃない…現実…」

先輩の言葉が、悲しく響く。

涙を拭いて、先輩を見る。

先輩の目は、見たことも無いくらい優しかった。