「…悪かった。」

え…?

顔を上げる。

その時、少し期待してしまった私が馬鹿馬鹿しい。

「俺…昨日あんなこと言ったから。本当に俺は…隠すつもりなんてなかった…」

先輩…?

先輩なの…?

私は立って、声の元へと歩く。

「…せ…ん…ぱぃ…?」

この時私は、誰かに助けて欲しかった。

そこに現れてくれたのが…先輩だった。

…先輩。

私は先輩の体に抱きつく。

すると先輩は、片手で優しく抱きしめてくれる。