七色花火


でもその色が、今の私にはにごって見える。

涙で、もう何も見えない。

もう一度大きい花火が上がった時。

確かに見えた。

私は涙を拭いて、一点を見つめる。

「…大…輔…?」

思わず零れた言葉。

その時だった。先輩の手が、優しく私の目を覆う。

「…見ない方がいい…」

…ごめんなさい先輩。

見えたよ。くっきりと。

先輩の手の指の間から、キスをしているのが見えた。

椿先輩と…大輔が。