それから、大輔が目覚めることはなかった。

いつしか寝息も聞こえなくなり、そのまま眠って亡くなった。

余命宣告からちょうど9か月、花火大会から11日後。

8月17日のことだった。

あの時に大輔が遺した最期の言葉。

『ありがとう』

大輔の人生は花火のように、最後まで輝き続け、終わりを告げた。

17才だった。