七色花火



もう、最期なんだ。

大輔にとって、この花火を見るのは。

色鮮やかに煌めく花火は、大輔にはどう見える…?

私には、とても輝いて見える。

星と花火の輝きがマッチして、より鮮やかに色が映る。

大輔がゆっくり目を閉じる。

「……目の………奥に……」

残ってる、とても小さい声で語尾は聞き取れない程。

私も目を閉じてみる。

目の奥に焼き付いた花火は、とてもぼやけていた。

「……花火……何色………ある…?」

「…うんとねぇ…赤…青…黄色…オレンジ…紫…藍色って言うのかな?後、緑………七色だよ。」

すると大輔は瞳を開けて、私を見る。

「…美……羽………」

「……ん?……どうしたの…?」

そっと大輔に顔を近付ける。