七色花火


ー2か月後ー


バァン

バァン

バァン



「…大輔。見える…?」

「………うん…」

掠れた声で大輔は答える。

暖かい気温とは反対に、冷たい手を優しく握る。

すると、とても弱い力で、握り返す。

大輔の力は、もう私よりも無くなってしまったんだと確信する。

あんなに大きくて暖かかった手が、今は私よりも冷たくて、小さい。

「…赤…青…大輔の好きな紫もあるよ?」

「………そう、だな…」