七色花火


思わず私は大輔を抱きしめる。

私より小さくなってしまった大輔は、とても軽くて華奢で。

「……大輔が苦しんでるのに……こんなに苦しんでるのに…私は何もしてあげられない……ごめんね…」

「……お前の………せいなんかじゃ……ない。……お前も……誰も………悪くない……」

大輔の涙が私の肩を濡らす。

死ぬ理由がどこにあるの…?

どうしてこんなに生きようとしている人間が、死ななきゃなんないの…?

どうして大輔はこんなに不幸になるの?

お願いだから誰か教えて…?

「………花火……花火を見たい………………お前と………一緒に…………だから俺…………生きるから……」

「…うんっ…」

それが、大輔の終わりを知らせる言葉だなんて全然思ってなかった。

ただ、大輔の笑顔と優しい手が、私の胸に残ってる。