「……俺……まだ……なんもしてねえッ……死にたく……ない………お前と………離れたくない…」

その言葉が、私の胸に突き刺さる。

『お前と離れたくない』

途端、私の目から何日も出ていなかった涙が出る。

拭っても、拭っても、拭っても出てくる。

「………ごめん……な?………なんにも……してやれ……なかった………俺は……お前を……泣かせて…ばっかで………」

大輔がきつく唇を噛む。

布団の上に落ちていく涙が、大輔の心情を物語っていた。

下半身を失い、余命宣告をされて、いままでどんな気持ちだっただろう。

自由の訊かない体で、息も満足に出来ない。

多分何度も何度も、

自分ってなんで生きてるんだろう

って考えたと思う。