「…行き……たい。……お前と…………二人で……………ねえ美羽……」
ふいに名前を呼ばれてドキドキする。
そういえば、もう何日も名前を呼ばれてなかった。
「…なぁに?」
「…俺……怖い…よ………死ぬの…」
「……大輔…?」
とうとう耳がおかしくなったのかと思った。
大輔は今まで、泣き言も弱音も言わなかった。
今日初めて。
こんなこと言われたの。
「…自分でも………わかる気がする………もう死ぬかもって……わかる気が………するんだよ………」
その時、大輔の目から涙が一筋流れる。
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