七色花火


「…大輔…私ね…私もね…大輔が……好…き…」

すると大輔は、掌を私の頭に置く。

「…知ってる。」

大輔の顔がぼやけて、もう見えなくなって。

「…俺はお前を泣かせてばっかだ。」

「そんなことない…私は、泣き虫で、弱虫だから…」

立ち上がって、大輔を見る。

ふいに、視線が窓に写る夕日になる。

それと同時に、温もりが私を包む。

私、大輔に抱きしめられてる。

ずっと、望んでたこと。

叶わないと思ってたのに。

「…ごめん。心配かけた。…俺、絶対…絶対に死なねえから。」

その言葉と同時に、抱きしめる力も強くなる。

ぎゅっ、って。

このまま、二度と離してくれなくても…いいのに。