七色花火


「…い、いつ起きたの…?」

「…お前が来る3時間前。」

そっと言う大輔の瞳が、私を捉えて離さない。

そらしたくても、そらせない。

「…泣かないで。」

この一言は、私を一気に安心へと導く。

大輔の声が、私の耳につく。

聞きたかったあの声。

「…美羽。……好き。」

聞きたかったあの言葉。

私はその場に膝をつく。

これは夢?

現実?