「…そうだね。」
私達は眠ったままの大輔を車イスに乗せて、病院の近くを散歩する。
機械やらなんやらがたくさんついているせいか、大輔が生きていないように感じた。
もう、終わりが近いのかなって。
ふと、一番避けていた現実を考える。
「…大輔は、いつまで生きられるの?」
沈黙を破ったのは椿先輩。
「…短くて…後、3か月。永くて…9か月って…先生は言ってました。」
すると、椿先輩の顔が青ざめる。
悠貴はぎゅっと、目を瞑っている。
私はそれを聞いたとき、頭が真っ白になって、何も考えられなくなったけど、悠貴と椿先輩も…同じなのかな。
ふと、大輔の顔を見る。
人工呼吸器がつけられている口元は、自分で息が出来ないから、直接肺に空気を流し込んでいる。