七色花火


「…大輔。アンタ、後半年で死んじゃうかも知れないんだって。わかんないけど。」

いつもみたいに、軽く話しかける私。

冷静過ぎる自分が怖い。

「…早く起きないと、死んじゃうよ大輔。それとも起きたくない?起きられない?大輔は生きていたい?早く死にたい?」

返ってくる言葉も無いのに、ひたすら話しかける私。

凄く切なくなってくる。

「アンタの大好きな美羽ちゃんが、こうして話しかけてあげてるのに無視するの?ねえ大輔。聞いてる?」

ぽろぽろと涙が出てくる。

「私もさ、アンタのこと大好きだけど、大輔は私にぞっこんだよね。私がいなきゃ、生きてられないって感じ?…私はそんなことないよ…?アンタがいなくったって、私は別に生きてけるし…」

何かとても孤独を感じる。

こんな時、大輔はなんて言うんだろう。

また、カッコつけた台詞を言うんだろうな。

そう考えてるうちに、涙が止まらなくなっていく。

入口の方で必死に泣くのを我慢している声が聞こえる。

きっと看護師さんだろう。