七色花火


「香…」

香にされたビンタが、ジンジンと後から痛む。

俺は本能的に香に寄り添い、頬に触れる。

久しぶりに触る、香の頬。

付き合ってた時には、たくさん触れて、たくさんみた。

綺麗な瞳が、俺の昔の想いを思い出される。

そして、俺は香にキスをした。

最後の…3年前のキスを思い出す。

最後の優しいキスが、鮮明に甦る。

「…ゆ…ぅ……ちゃん…?」

香の目からポロポロと涙がこぼれる。

なんか、俺もうるっと来た。