「……っ!」 突然、太ももの裏に激しい痛みを感じた。 彼の手を離して、しゃがみこんでしまった。 異変に気づいた彼が、私の前にしゃがむ。 (……おんぶ…?) 私は頭を横に振った。 (高校生の私がおんぶなんて…… ありえな…………っ!?) 彼は、後ろから私を抱き上げ、 お姫様だっこの状態になった。 私は恥ずかしくて暴れようとしたが、 足の痛みでうまく動けない。 「こんな時間に保健室なんてあいてないか…」 彼は私を抱えて元いた教室に戻った。