なにより大切な人






彼は私の両腕を掴み、暴れないようにする







「やめて…」





顔が近づく…






「なーんてね?驚いた?」




私は泣いてしまった





「ごめんって!!」




彼は頭をぽんぽんしてくれた




「怖かった……」





「知らない人についてっちゃダメだよ?可愛いんだから…」





声が出なくて…うなづいた



「で、なんかあったの?」





「えっ?」




「学校で…」






俊哉…

秋の彼女…


どんな関係なんだろう……




「大丈夫?」




「はい!もう、大丈夫です…」





「無理に家とは言わないからさ…なんかあったら連絡しな?」





携帯の番号を教えてくれた





「ありがとう…ございます」




「ためでいいよ!16と22なんてそんな変わらんしっさ?」



「はい」




「もう、暗いし送ってくよ!家どこ?」



「大丈夫…」



「危ないでしょ?」



矢野蒼也は駐車場まで私を連れてった