ブルーシャドウ

それ以来、美咲はシルキーの元へと通うようになった


しかし、シルキーはその風貌から当然のように人気があり、講義の合間や昼休みには女子大生に囲まれていた

その中に入りこめない美咲は、講義をサボって顔を出すようになった


話のきっかけがつかめないので、いつも何か買い取り品を持って行く


「シルキーさん。いつも、たいした物を持ってこないですみません」


「美咲さん。いい加減、敬語はやめてください。シルキーでいいですよ」


そう言うシルキーは誰にでも、敬語で話している


「じゃあ、シルキー。私も美咲って呼んでくださいね」


「はい。美咲さん」


相変わらずのシルキーに、私は笑ってしまった

シルキーも微笑んだ


そんな風にして、二人だけの時間は秘密の時間となっていった