(って……中学生かーいっ!!)

昨夜、このデートプランが届いた瞬間、やり場のない憤りのあまりスマホを床にたたきつけたのは言うまでもない。

事前にチェックするとは言ったけど、ホントに事細かに5分単位で行き先を申告してくるからマジでアホなのかと思った。

まあ、このバカ正直なところが鈴木の良いところでもあり、悪いところでもある。

「ほら、包むから手伝えよ!!」

リビングに向かって号令をかけると、今か今かと待っていたチビ3人組がダイニングテーブルに集まってくる。

早苗渾身のニラたっぷり餃子の餡をどんぶんに盛り、餃子の皮をいくつかの皿に小分けにして、水の入った小皿を用意すれば準備万端。あとはひたすら餃子を包む作業に入る。

こういう時、兄弟の人数が多くて良かったなと思う。

予算と作り手の技術的問題上そう凝ったメニューは作れないので、質より量、作りやすさを重視した結果、姉ちゃんの誕生日は決まって大皿料理がテーブルに並ぶ。

去年はたこ焼き、その前はオムライスだっけ?

俺達の誕生日には、姉ちゃんがそれぞれの好物を作ってくれるけど。