「姉さん!?何やってるの!?」

「何って……シーツを干してるだけよ?」

洗ったばかりのシーツを庭にある洗濯竿に干していると早苗が悲鳴を上げてこちらに寄ってきたので、ついキョトンと首を傾げる。

折角の良い天気に洗濯物を干さないなんてもったいないじゃない?

私は朝から張り切って家中のシーツを引っぺがし、嬉々として洗濯機の中に放り込んだのだ。

「もう!!家事は私達でやっておくから!!鈴木と出かけるんでしょう?」

「でも、約束の時間まで結構あるし……」

洗濯カゴを取り上げようとする早苗と決して渡すまいとカゴを抱える私の攻防戦は、あっっけなく早苗の勝利で終わった。

「女性の身支度は時間がかかるものなの!!」

中身が入ったままのカゴは櫂にパスされ、家の中に入るようそそくさと背中を押されてしまう。