部屋へ入り、携帯を見ると一件の着信。


誰かなんてすぐわかったけど。電話を掛ける気はない。


「…はあー…」


なんで今日のレンはあんなに大人なんだろう。

いや…
大人に「なった」のかな?

ガキのくせに。―――


「ムカつく…」


なんで知らないふりなんてするのよ。

ヒロが近くに居たから?


いっつもあたしの都合なんかおかまいなしに、あれして、それやれ言うくせに。


どうして…?


なんであたしとヒロを一緒に居させようとするの…―――?




―――ああ。

それがレンの優しさなんだ。


レンは、最初からガキなんかじゃなかった。


最初から…大人だったんだ。



気づけば頬に涙が流れていた。