振り返るとレンがヒロを呼んでいる。
動こうとしないヒロに、レンは駆け寄って来る。
「ヒロタカ先輩。どうしたんですか?」
「お前…」
ヒロが怒ってるのに…レン!!
「…なんか勘違いしてるみたいですけど、俺とヒナ先輩は何もありませんよ。」
え……?
「解ってるけど…」
「すいません。先輩の彼女なのに、馴れ馴れしくして。」
「いや…俺もごめん…」
なんで、胸が痛むんだろう。
苦しい。
解ってる。
あたし達、実際になんの関係もないんだよね。
付き合ってる訳じゃない。
キスしたから、何か関係があるって訳じゃない。
―――解ってる。
なんで、こんなに苦しいんだろう。
わかんないな。
「ヒナ…ごめんな。急に怒ったりして。」
「あ…うん…いいの…」
そんな事は、どうでも…―――

