レンの、優しい香り。

がっちりとした腕に抱きしめられて・・・


早数分。


レンはさっきから何も言わない。


「っー・・・と・・・緋・・・崎?」


無反応。


そういえばさっきから、
「すー」
という音が聞こえる。


「・・・寝てる・・・」


あたしは身動き取れないし・・・・・・


「緋崎!!起きてっ!!」


「・・・・・・・」


「・・・っ!!レンっ!!起きなさいってば!!」


「・・・ん・・・ヒナ先輩・・・」


寝ぼけてる・・・。


「寝てたよ?大丈夫・・・?」


「ん・・・」


「ベットに入ってねなよ。」


「んー・・・」


すたすたと言われるがままにベットに入るレン。


「あたし、帰ろうか?」


「ん・・・んー!?駄目っー!!」


寝ぼけながらも必死に答えるレン。