「・・・ガキ・・・じゃない・・・。」


レンの手がパッと離れる。


「よろしい。」


勝ち誇った笑み。なんだか悔しい。


「・・・・・・信じられないっ・・・何すんのよ・・・本当に・・・。緋崎は・・・そうゆう奴じゃないと思ってたから・・・ビックリしたっ・・・。」


自分で話してて泣きそうになる。それでもあたしは涙を堪えた。


「ごめっ・・・俺・・・そうゆうつもりじゃ・・・。」


傷ついた顔で、あたしを優しく抱きしめる。


「ごめん・・・ごめんなさい・・・」


そんな顔、しないでよ。
そんな風に謝らないで・・・・・。


だって・・・



「あたし・・・許すしか無いじゃん。」


「いいの・・・?」


「うん・・・・・・
っでも、こんな事はもう無しね!!あたしが許してるのは、本当にキスぐらいなんだからっ!!」


「わかった。」


それでも離してくれないレン。


「離してよ・・・」


「・・・ごめん。それはムリ・・・。もう少しこのままでいさせて・・・。」


さっきより、強く抱きしめられた気がした。
なんだかレンの顔を見ると、切なくて、苦しくて。


あたしは何も言わずに黙ってレンに抱きしめられていた。