レンのおばあちゃんの家は、海から歩いてすぐに着く距離だった。



「…ここ…」


レンが指差したのは、一軒家。


「いくよ…?」


「うん…」


あたしは玄関のインターホンを押した。


『ピンポーン…』




レンはあたしに

「トナリに居て…」

と小さな声で言った。




そして…

玄関へ近づく足音。


レンの緊張がトナリから伝わる。―――