「ほら、ベッド戻ろ?」

「…うん。」

「今日の夜さ、また2人でここで話さない?…私も、いろいろあるし、さ。」

「そだね。涼子ってさ、もっと器用なのかと思った。」

「…そんなこと、ないよ。」

「…うん。ほんとに器用な人なんか、ほんとはいないのかもって思ったよ。」


私は、ちらっと涼子の顔を見た。

一瞬だけ視線があって

くすっと私達の笑い声が重なった。