それから1週間経った。




あのときから隆平とは帰っていない。





もともとは一緒に帰るなんて予想してなかったし、

帰らないのも普通のことだからなにもないけど





安田君に色んな話聞いてまたちょっと自分の中でいっぱい考えちゃう。










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その日の放課後もやっぱり隆平は靴箱にも教室にもいなかった。







自分でもわからないけど変に落ち込んで電車に乗り家に帰る。







でも、最寄りの電車を降りて改札を出たとき




隆平がいた。







…でも1人じゃなくてもう1人の男子と。



きっとなんか遊んでるんだろうなって思いながら通り過ぎようとしたとき







『おっ、倉内。』






声をかけてきたのは隆平からだった。








「え???」







まさか声かけられるなんて思ってなかった






『え???ってどうした?よっ!って声かけようかなって思ったんだけど…なんか集中してた?』







「へっ???…あ、いやいや!大丈夫!なにもないよ!ほら、友達いるんだし、あたしはこれで!」







『お、おう。じゃあな!またあした』







いつもの笑顔で手をふってくる。



でもその笑顔がどこか無理してそうで
あたしの勝手かもしれないけど心配になった。