告白宣言♡

「おれ穴場知ってるよ」


にこりと爽やかに笑う宮野。


(そういう顔もできるんだーー)


「さすがハル」


「だろ?」



2人は屈託ない表情で楽しそうに話している。


そういえば、女子と話してる宮野しか知らなかったから、何か不思議な感じ。


教室が反対方向の成宮くんと靴箱で分かれ、あたしはその成り行きのまま、宮野と教室に向かう。


違和感なく、あたしと成宮くんの会話に入り込んできて、一切昨日の話題には触れようとしない。


あたしが成宮くんを好きなことはあたしが否定したままで終わっているし、キスのことも何だかうやむやのまま。



なのに、あたしも宮野も他愛ない話を無難にしている。


「今日の英語のとこ予習した?」


「ううん、まだ」


「おれもまだ。でもさ、今日おれらの列当たるよな?」


「だね~。予約しないと怖いもんね」


「ま、5限目だからまだ間に合うか」


「うんーー」


いつの間にか教室の近くまで来ていた。


この時間だともう神埼たちは既に教室にいるはず。


「じゃ、宮野。ここであたし先行くわー」


「えっ?教室まで一緒に行けばよくね?」


「こうやって二人で教室行ったら宮野のファンに怒られるから」


そのまま小走りで教室に入り、いつもと同じように窓側の自分の席にかばんを置く。