告白宣言♡

「うん」


「ーー木下が俺と仲良くしたいなと思ってるのって嘘だろ?」


「え?」


心なしか宮野の声が1トーン低くなった気がする。


「別に木下が成宮のこと好きとか誰にも言ったりしねぇし、そんな嘘つかなくてもいいのに」



「す、好きじゃない!」



「へぇ、ならおれも花火大会行っても問題ないよな?成宮たちと一緒に」


「へ?!」



何で宮野がそのことを知ってるの?


あたしの背中を嫌な汗が流れ落ちる。



「おれと成宮、帰る方向一緒なんだよ。んで、電車乗ってる時に桐原から電話来て、内容筒抜け」



「えっとーー」



「木下が成宮好きとかって話は出てなかったけど、ニュアンスで大体分かった」



一気に顔が熱くなる。


これだから女慣れしてる人は嫌なのよーー!



成宮くんにもバレてたらどうしよう。



「ーーああ、成宮は恋愛系のことには鈍いから全然気づいてなかったよ。だから普通におれも誘ってきた」


まるであたしの心の中を読んだみたいにさらりと告げる。



「成宮くんが…?」


「おれと成宮、仲いいし、隣におれもいたから『じゃあ宮野も行こうぜ』って言ってきた訳」


「そうなんだ」


成宮くんに全く意識されてないんだな。


2年はクラス離れたし、バスケ部の練習も見てるだけで接点ないもんな。


きっと成宮くんにとってあたしは、元同じクラスメイトで、桐原くんの彼女の友達くらいの認識なんだろうなーー。


勝手に一人で盛り上がってただけってことに改めて気付かされた。


バカだなーー。