ーーでも、言われてみればそうだ。



宮野は何でわざわざあたしを連れ出してまで昨日のラインのことを聞いてきたんだろう。



あたしが成宮に告白することなんて宮野にとったらどうでもいいことだろうに。



「そういえばそうだね。宮野に急に連れ出されたから深く考えてなかったけど宮野ってよく分かんないや」



「え、本当に大したことない話だったの?」



「(宮野にとったら)どうでもいい内容だったと思うよ」



あたしが成宮のこと好きなのを知ってるのは葵だけだから宮野にとったらというのは口に出さなかった。


口に出せばすぐに凜が「琉妃にとったら?」と聞き返してくるだろうから。



「やっぱり宮野って琉妃のことが好きなんじゃないの??」



凜の言葉に奈々もすぐに頷く。



「へ?どーしてそーなるの!」



どうやったら今の話からその結論にたどりつくのよ。



「だって、大した用もないのにわざわざ連れ出して二人っきりで話がしたかったってことでしょ?

教室とかで話そうと思ったら神崎たちが騒ぐし。

静かなところで二人っきりになりたかったってことはつまり、好きだからじゃない?

特になんとも思ってない相手と二人っきりになりたいと思う人いないしね〜」



「……前から言ってるけど宮野は別にあたしのこと何とも思ってないと思うよ。

それに宮野のあの軽いノリだったら好きならすぐに告白してくるんじゃないの?」



「もっと宮野のことを見るべきだよ、琉妃は」



「え?」



「そしたらあたしの言ってることもわかると思うから」