相変わらず暑い朝。
銀と話していたらまっちゃんを発見。
今日の飛びっきり笑顔で笑ってみせる。
あ、銀は朔に用があったらしくたまたま遭遇した。
教室に入りすぐ席に着く。
「イチバンのりー♪」
なんて呑気なことを言ってると
「イチバンは俺」
教卓から京ちゃん先生の頭がニョキっと出てきた。
「うわぁっ!!せ、先生!脅かさないでよぉー、死ぬかと思った...」
「勝手に驚いたのはお前だろ。」
先生はフッと鼻で笑ってたくさんのプリントを持って出ていった。
私は自分の席について机にうつ伏せになる。
耳を澄ますと野球部の声が聞こえてくる。
暑いのに大変だなーと思いながら目を閉じて声を聞く。
気がつけば教室に5・6人が来ていた。
顔を上げて空を見るとギラギラと太陽が照りつけていた。
「あつっ....」
目を教室に戻すと目眩みがした。
最近よく貧血を起こす。あまり酷い貧血ではないがここのところは頻繁に
なっている。
「月葉ー!おーはよ♪」
いつものように私に飛びついてくる桜。
「おはよー!」
「顔色悪いよ?平気??」
心配そうに覗き込んでくる桜。天使フェイス....。
「平気平気!ちょっと貧血気味なだけだよ!」
そう言ってニコッと笑ってみせた。するとならよかったと安心そうに笑う。
「桜、焼けたね?」
4月のときと比べると肌が少し焼けている。
桜は眉をハの字にして言った。
「そうなんだよー、日焼け止め毎日塗ってるのにさぁー.....」
「やっぱ陸部は外だし焼けるよね」
私がそう言うと桜がクリクリの目を更に大きくして
「月葉なんかサッカー部でしょ!?なのに何でこんな白いの!?」
私もよくわからないが生まれつき肌が白く焼けにくい体質。
赤い炎症も起こさないのだ。
真っ白というわけではないが他の人と比べれば白い方だ。
たぶん病気のせいかもしれない。
私は記憶障害で最近は治まっているが酷いときは3日前に起こったことを忘れ
てしまうことがあった。
私の病気は進行すると死の恐れがある。
運動制限は特にないが脳に影響の出る運動などは控えるようにしている。
このことは親と先生以外誰も知らない。知られたらきっとみんな私のことを嫌いに
なる。離れていなくなっちゃう。だから言わない。
貧血になると病気が進行している合図。
記憶を削っていくように貧血が頻繁に起きるようになる。
怖い。でも、さくらや、銀、それにまっちゃんがいてくれれば頑張れる。
強くなれる。病気なんかに負けるもんか!
「次体育だよ!月葉、思いっきり焼けてこいっ!」
「いぇっさー!」
なんて惚けながら外にでる。
「やばっ、暑すぎる....」
外に出た瞬間、夏独特の暑さが襲ってくる。
「今日は男子も外かー!」
「男子は長距離だね、ツラそう(笑)」
なんてケタケタ笑っていた。
不意にまっちゃんに目が行く。そして無邪気に笑う姿に目が離せなくなる。
どんどん特別な存在になっていくまっちゃん。
どうやらまっちゃんのことが好きになってしまったようだ。
「なに松田くんをガン見してるのかなー??」
桜がニヤニヤしながらそう言ってきた。
「う、うるさい!見てないから!」
嘘つくなーと肘でつついてくる。
するとまっちゃんの方にまた目をやったら目があった。
や、やばい。目が合った.....!
まっちゃんがこっちに近寄ってくる。
桜はそれを察したのかニコニコしながら私から少し距離を置いた。
「月葉。」
......。
「え?」
沈黙が続く。
い、今私のこと....月葉って....?矢城って呼んでなかったっけ?
「応援しろよな、俺のこと」
真顔でそう言ってから、いつもの無邪気な笑顔を私に向ける。
私はそれに答えるように笑って見せる。
「もちろんだよ!女子は幅跳びだってさ(笑)」
「ははっ、幅跳び?(笑)頑張れよ」
なんて言って私の頭をポンポンってして行ってしまった。
ジリジリと照りつける太陽せいなのか
それとも松田 陽汰のせいなのか
頭がボーッとしていた。
銀と話していたらまっちゃんを発見。
今日の飛びっきり笑顔で笑ってみせる。
あ、銀は朔に用があったらしくたまたま遭遇した。
教室に入りすぐ席に着く。
「イチバンのりー♪」
なんて呑気なことを言ってると
「イチバンは俺」
教卓から京ちゃん先生の頭がニョキっと出てきた。
「うわぁっ!!せ、先生!脅かさないでよぉー、死ぬかと思った...」
「勝手に驚いたのはお前だろ。」
先生はフッと鼻で笑ってたくさんのプリントを持って出ていった。
私は自分の席について机にうつ伏せになる。
耳を澄ますと野球部の声が聞こえてくる。
暑いのに大変だなーと思いながら目を閉じて声を聞く。
気がつけば教室に5・6人が来ていた。
顔を上げて空を見るとギラギラと太陽が照りつけていた。
「あつっ....」
目を教室に戻すと目眩みがした。
最近よく貧血を起こす。あまり酷い貧血ではないがここのところは頻繁に
なっている。
「月葉ー!おーはよ♪」
いつものように私に飛びついてくる桜。
「おはよー!」
「顔色悪いよ?平気??」
心配そうに覗き込んでくる桜。天使フェイス....。
「平気平気!ちょっと貧血気味なだけだよ!」
そう言ってニコッと笑ってみせた。するとならよかったと安心そうに笑う。
「桜、焼けたね?」
4月のときと比べると肌が少し焼けている。
桜は眉をハの字にして言った。
「そうなんだよー、日焼け止め毎日塗ってるのにさぁー.....」
「やっぱ陸部は外だし焼けるよね」
私がそう言うと桜がクリクリの目を更に大きくして
「月葉なんかサッカー部でしょ!?なのに何でこんな白いの!?」
私もよくわからないが生まれつき肌が白く焼けにくい体質。
赤い炎症も起こさないのだ。
真っ白というわけではないが他の人と比べれば白い方だ。
たぶん病気のせいかもしれない。
私は記憶障害で最近は治まっているが酷いときは3日前に起こったことを忘れ
てしまうことがあった。
私の病気は進行すると死の恐れがある。
運動制限は特にないが脳に影響の出る運動などは控えるようにしている。
このことは親と先生以外誰も知らない。知られたらきっとみんな私のことを嫌いに
なる。離れていなくなっちゃう。だから言わない。
貧血になると病気が進行している合図。
記憶を削っていくように貧血が頻繁に起きるようになる。
怖い。でも、さくらや、銀、それにまっちゃんがいてくれれば頑張れる。
強くなれる。病気なんかに負けるもんか!
「次体育だよ!月葉、思いっきり焼けてこいっ!」
「いぇっさー!」
なんて惚けながら外にでる。
「やばっ、暑すぎる....」
外に出た瞬間、夏独特の暑さが襲ってくる。
「今日は男子も外かー!」
「男子は長距離だね、ツラそう(笑)」
なんてケタケタ笑っていた。
不意にまっちゃんに目が行く。そして無邪気に笑う姿に目が離せなくなる。
どんどん特別な存在になっていくまっちゃん。
どうやらまっちゃんのことが好きになってしまったようだ。
「なに松田くんをガン見してるのかなー??」
桜がニヤニヤしながらそう言ってきた。
「う、うるさい!見てないから!」
嘘つくなーと肘でつついてくる。
するとまっちゃんの方にまた目をやったら目があった。
や、やばい。目が合った.....!
まっちゃんがこっちに近寄ってくる。
桜はそれを察したのかニコニコしながら私から少し距離を置いた。
「月葉。」
......。
「え?」
沈黙が続く。
い、今私のこと....月葉って....?矢城って呼んでなかったっけ?
「応援しろよな、俺のこと」
真顔でそう言ってから、いつもの無邪気な笑顔を私に向ける。
私はそれに答えるように笑って見せる。
「もちろんだよ!女子は幅跳びだってさ(笑)」
「ははっ、幅跳び?(笑)頑張れよ」
なんて言って私の頭をポンポンってして行ってしまった。
ジリジリと照りつける太陽せいなのか
それとも松田 陽汰のせいなのか
頭がボーッとしていた。
