入学してから3ヶ月が過ぎた。
私は他校のサッカー部のマネージャーをやっている。
この高校は松原さんがいる赤崎高校。
実は、2ヶ月前に桜がですね....
「どうしても凛が走ってる姿を見てみたいの!!」
「じゃあ行ってくれば??」
「そこね、マネージャー募集してるんだってさ!!」
「へー、なればいいじゃん」
うっ......桜の目が輝いてる....眩しい。
「わ、わかったよ。なればいいんでしょ!」
陸部のマネを募集してたのは一人。
なぜ私がサッカー部のマネになったかって?
.....知らないよ!
桜は一人で行きたくないって言うから赤崎まで送ってくからいいでしょって
言ってマネになるのは断れたはずなんだよ!
ですがですね、毎日のように桜を赤崎まで送って帰ろうとしたときにサッ
カー部の顧問の人にいきなり
「あぁ、君か!河井が言ってたのって!」
「は、え!?」
となりまして、こうなりました。
河井っていうのは三年生のキャプテンらしく、マネがいなくて困っていると
ころを見かけたと本人から聞いた。
サッカー部のマネって結構人気があるのかと思ってたけどそうでもないみた
い。おかげで忙しく今日もドタバタしてますよ....。
でも案外楽しくやってます。
部員のみんなが明るくて面白い!
例の河井先輩ともよく話すし。
「月葉ー!タオルー!」
「あ、はぁーい!」
大きい声も結構出すね。はじめて3日目で声が枯れたのを鮮明に覚えてる(笑)
今は7月の中旬。みんな汗だくで頑張ってる。
だから部室は湿気が多い。臭いも問題アリ。
毎日掃除をしないと腐ってしまいそうな勢いだ。
部員は25人いる
1年に9人
2年も9人
3年に7人
この人数のサポートを一人でしろと....。
燃えるわ!やってみせようじゃないか!
私は勇ましく部室に向かった。
「やる気だねー、月葉ちゃん(笑)」
「元気なのはいいことだよ。月葉ぁー、無理すんなぁー!」
先輩たちの話声が聞こえてくる。
「休憩中くらい手伝ってくださいよー。」
「嫌なこったー♪全然余裕そうじゃねーか!」
「島野先輩グランド10周」
と軽く睨んで言った。
「わかりました!手伝います!!」
「嘘ですよ(笑)ゆっくり体を休めててください」
こういうのもたまにはいいかな、なんて思ってたりする。
「月葉ちゃんって笑うと可愛いよね」
「普通にしてても可愛いよ」
「俺たちベタ惚れだな(笑)」
「「あざーしたぁーっっ!!」」
午後7時30分部活終了
「お疲れさまでした」
と声を掛けながら最後のボールを拾おうとしたらもう1つの手が伸びてきた。
顔を上げると河井先輩がいた。
「え?だれ?」
ええぇ!?だれとか言われたんだけど.....
気づくと先輩の顔が近くにあった。その距離約15センチ
「うわ!ご、ごめん!月葉か!!」
「だ、大丈夫です!暗くてよく見えませんよね(笑)」
「うん。いや、ほんとごめん」
口を手で隠しながら謝る先輩。
「いいですよ!大丈夫ですから!河井先輩はもう上がってください!」
「.....銀って呼んでよ、俺のこと」
「え?」
「銀って呼んで。先輩とかつけなくていい。あと敬語もいらない!」
「?わ、わかりました」
「ほら、敬語使ってる。まあちょってずつなれてみて?(笑)」
「あ、はぃじゃなくて、うん!」
「よし、ばいばい。お疲れ」
先輩...じゃなくて銀は私の頭をなでて帰っていった。
しばらくの間ポカンと突っ立っていた。
しかしすぐに我に返りボールを籠に入れて体育倉庫に鍵を閉めた。
「銀、なんか変だったなぁー」
そんなことを思いながら遠くのグランドを眺めた。
そこには桜と松原さんが帰る用意をしている姿が見えた。
いつまでも二人が笑っていられますように。
心の中でそう祈り赤崎を出た。
まっちゃんのことがあったからか恋の別れは辛いということがわかり、桜に
はそんな辛い思いをしてもらいたくはなかった。
まっちゃんはあの彼女と別れて少し悔いが残ってたりするのかな。
あの彼女さんはもうまっちゃんのことは忘れてしまったのかな。
まっちゃん泣いてないかな。もう辛くないかな。抱え込んでないかな。
気づいたら頭の中はまっちゃんのことばかり。
『ひなたくんっ!』
陽汰.....。
いつからかな名前で呼ばなく....ううん、呼べなくなってしまったのは。
少しだけね、少しだけ名前で呼べないことに悲しく思うんだ。
なんでかな。幼馴染みっていう関係がもどかしい。
「陽汰......。な、なーんてね」
うわー、やっぱ今さら変だよね....。
気持ち悪がられるかも...それはもっとやだな
「恋とはまた違う気がするんだよなぁー。」
家族というか、親友と言うか、なんというか。
やっぱり私には難しいや(笑)
まっちゃんは私の中の特別な存在っていうことは確かだしね。
って、めっちゃ暗くなってる!!ミルキーに餌あげなきゃ!
私は早足で家に帰った。
家に帰るとミルキーはいつものように近づいてきてくれる。
「ただいま。遅くなってごめんね」
ミルキーはそれに答えるようにニャーと鳴いた。
餌をあげてから夕飯に取りかかる。その前にスマホを開いた。
するとまっちゃんからの通知があった。
"月葉ー、明日の持ち物ってなんだったけ"
....!?つ、月葉って....!...えぇ!
な、なんで!?いつもまっちゃん私のこと矢城って呼んでたよね?
なにがあったんかな?心読まれたとか!?
なんて焦りながら冷静に返信をする。
"明日は特にないらしいよ"
悟られないように祈りながら送信。
それから変な気持ちのまま夕飯作りに取りかかった。
私は他校のサッカー部のマネージャーをやっている。
この高校は松原さんがいる赤崎高校。
実は、2ヶ月前に桜がですね....
「どうしても凛が走ってる姿を見てみたいの!!」
「じゃあ行ってくれば??」
「そこね、マネージャー募集してるんだってさ!!」
「へー、なればいいじゃん」
うっ......桜の目が輝いてる....眩しい。
「わ、わかったよ。なればいいんでしょ!」
陸部のマネを募集してたのは一人。
なぜ私がサッカー部のマネになったかって?
.....知らないよ!
桜は一人で行きたくないって言うから赤崎まで送ってくからいいでしょって
言ってマネになるのは断れたはずなんだよ!
ですがですね、毎日のように桜を赤崎まで送って帰ろうとしたときにサッ
カー部の顧問の人にいきなり
「あぁ、君か!河井が言ってたのって!」
「は、え!?」
となりまして、こうなりました。
河井っていうのは三年生のキャプテンらしく、マネがいなくて困っていると
ころを見かけたと本人から聞いた。
サッカー部のマネって結構人気があるのかと思ってたけどそうでもないみた
い。おかげで忙しく今日もドタバタしてますよ....。
でも案外楽しくやってます。
部員のみんなが明るくて面白い!
例の河井先輩ともよく話すし。
「月葉ー!タオルー!」
「あ、はぁーい!」
大きい声も結構出すね。はじめて3日目で声が枯れたのを鮮明に覚えてる(笑)
今は7月の中旬。みんな汗だくで頑張ってる。
だから部室は湿気が多い。臭いも問題アリ。
毎日掃除をしないと腐ってしまいそうな勢いだ。
部員は25人いる
1年に9人
2年も9人
3年に7人
この人数のサポートを一人でしろと....。
燃えるわ!やってみせようじゃないか!
私は勇ましく部室に向かった。
「やる気だねー、月葉ちゃん(笑)」
「元気なのはいいことだよ。月葉ぁー、無理すんなぁー!」
先輩たちの話声が聞こえてくる。
「休憩中くらい手伝ってくださいよー。」
「嫌なこったー♪全然余裕そうじゃねーか!」
「島野先輩グランド10周」
と軽く睨んで言った。
「わかりました!手伝います!!」
「嘘ですよ(笑)ゆっくり体を休めててください」
こういうのもたまにはいいかな、なんて思ってたりする。
「月葉ちゃんって笑うと可愛いよね」
「普通にしてても可愛いよ」
「俺たちベタ惚れだな(笑)」
「「あざーしたぁーっっ!!」」
午後7時30分部活終了
「お疲れさまでした」
と声を掛けながら最後のボールを拾おうとしたらもう1つの手が伸びてきた。
顔を上げると河井先輩がいた。
「え?だれ?」
ええぇ!?だれとか言われたんだけど.....
気づくと先輩の顔が近くにあった。その距離約15センチ
「うわ!ご、ごめん!月葉か!!」
「だ、大丈夫です!暗くてよく見えませんよね(笑)」
「うん。いや、ほんとごめん」
口を手で隠しながら謝る先輩。
「いいですよ!大丈夫ですから!河井先輩はもう上がってください!」
「.....銀って呼んでよ、俺のこと」
「え?」
「銀って呼んで。先輩とかつけなくていい。あと敬語もいらない!」
「?わ、わかりました」
「ほら、敬語使ってる。まあちょってずつなれてみて?(笑)」
「あ、はぃじゃなくて、うん!」
「よし、ばいばい。お疲れ」
先輩...じゃなくて銀は私の頭をなでて帰っていった。
しばらくの間ポカンと突っ立っていた。
しかしすぐに我に返りボールを籠に入れて体育倉庫に鍵を閉めた。
「銀、なんか変だったなぁー」
そんなことを思いながら遠くのグランドを眺めた。
そこには桜と松原さんが帰る用意をしている姿が見えた。
いつまでも二人が笑っていられますように。
心の中でそう祈り赤崎を出た。
まっちゃんのことがあったからか恋の別れは辛いということがわかり、桜に
はそんな辛い思いをしてもらいたくはなかった。
まっちゃんはあの彼女と別れて少し悔いが残ってたりするのかな。
あの彼女さんはもうまっちゃんのことは忘れてしまったのかな。
まっちゃん泣いてないかな。もう辛くないかな。抱え込んでないかな。
気づいたら頭の中はまっちゃんのことばかり。
『ひなたくんっ!』
陽汰.....。
いつからかな名前で呼ばなく....ううん、呼べなくなってしまったのは。
少しだけね、少しだけ名前で呼べないことに悲しく思うんだ。
なんでかな。幼馴染みっていう関係がもどかしい。
「陽汰......。な、なーんてね」
うわー、やっぱ今さら変だよね....。
気持ち悪がられるかも...それはもっとやだな
「恋とはまた違う気がするんだよなぁー。」
家族というか、親友と言うか、なんというか。
やっぱり私には難しいや(笑)
まっちゃんは私の中の特別な存在っていうことは確かだしね。
って、めっちゃ暗くなってる!!ミルキーに餌あげなきゃ!
私は早足で家に帰った。
家に帰るとミルキーはいつものように近づいてきてくれる。
「ただいま。遅くなってごめんね」
ミルキーはそれに答えるようにニャーと鳴いた。
餌をあげてから夕飯に取りかかる。その前にスマホを開いた。
するとまっちゃんからの通知があった。
"月葉ー、明日の持ち物ってなんだったけ"
....!?つ、月葉って....!...えぇ!
な、なんで!?いつもまっちゃん私のこと矢城って呼んでたよね?
なにがあったんかな?心読まれたとか!?
なんて焦りながら冷静に返信をする。
"明日は特にないらしいよ"
悟られないように祈りながら送信。
それから変な気持ちのまま夕飯作りに取りかかった。
