「いっくよーッ!!」

桜が元気な声を出す。そして助走を軽くつけ笑顔でジャンプした。

「.....120㎝!」

「びんみょーっ!」

悔しがる桜。横で笑う私。

只今体育の幅跳びをしている。

私は最初の方にやり終えていた。

結果はイマイチ。運動は得意ではない。

しかし、やっぱり頭がボーッとする。暑さにやられたかな....。

「月葉?平気?」

「ん?平気だよ!」

なんか...変だ。桜がボヤけて見える。

「顔色悪いよ?....月葉?つき.....」

意識が薄れていく。

まわりから声が聞こえる。無理やり目を開けると今にも泣き出しそうな桜が

見えた。すると体が宙に浮いた感覚。

まっちゃんに抱えられていた。抵抗しようとするが体に力が入らない。

「もう平気だから。」

そういわれてゆっくり目を閉じた。