車は、古い木々が実る森の中を一体何時間
走り続けていた事だろうか。

とにかく、長時間走り続けている。



「海人様、真美様。もう少しで館につきま
す。」


車を運転する館の執事の高野 リョウ は、
言う。


彼は、特別イケメンというわけではない
が整った顔立ちをしている。



ずっと風景が変わらない気がする森の中を
進み無抜くと、ようやく一件の古いボロ臭
い王宮のようにも見える館が見えてきた。



「わぁー。」



真美は目をキラキラさせている。







........だが、海人は館を見て 気に食わないよ
うな顔を浮かべていた。





なぜなら、兄さんがここの館へ行くと言っ
た日に行方不明になったのだ....。



この館には絶対に何かがある。