晃は言いにくそうだったが、全て話してくれた。




『あれから、美香ちゃんと付き合ってたんだ。俺、本当どうにかなっちゃいそうでね。ダサいだろ。』

『だけど、分かってた。俺たち一緒にいなきゃいけないって…ずっと前からそうだったみたいに。一緒にいないと何も始まらないんだって…』




『そっか』
と小さく呟いた後、私も話し始めた。



『何となく、そうじゃないかなって思ってた。美香ちゃんとの事、気付いてた…』

晃が申し訳なさそうに俯いている。


『私も知ってた。一緒にいなきゃいけないって。私は晃がいないと、何も機能しない。私の全ては晃なんだよ…』




本当はもっと、もっと、伝えたい事、話したい事があったはずだ。


だけど、言葉にならない。



晃は私。
私は晃。



そんなシンプルな事をどうして置いてきたんだろう。
ただそれだけで良かったはずなのに。


大切にし過ぎていた。
大切に思えば思うほど、難しくなっていった。

それはほつれた糸のように…




同じ日に産まれ同じ血液型を持つ私たち。
それだけで良かったんじゃないか。