10年後

『そんな感じかな?きっと。私たち、別に特別なんかじゃないのかも。』



そう静かに答えた。






『私はね「特別」って言うのは、言葉では簡単に説明出来ないと思うの。2人にしか分からない。そんな関係を「特別」って言うんじゃないかな?私たちは別にそんなんじゃないのかも。分からないけど。でも、晃の事は愛してる。』




美香ちゃんは静かに頷いていた。
何かを感じていたんだろう。
だけど、言わなかった。

気まずい空気が2人を包んでいた。

だけど…


2人とも気付かない振りをした。












私は黙ってカウンターから立ち上がった。
美香ちゃんは申し訳なさそうに私を見つめたが、何も言わなかった。






何も言わずクラブを後にし、帰りの車を拾った。






静かな夏の夜。








終わったんだ。