うサぎさン。


「うへぇ、疲れたぁ」

「お疲れさま、ほれ!」

そういって春は水を差し出してくれた。

「うお!春ありがとう!!」

「んもう。この時期練習キツくなるんだから、水筒ぐらい持ってこなくちゃダメでしょ?」

「んぐっ…んっ…ぷはぁぁ!ん、ごめんごめん。明日から持ってくる」

そう言うと、それでよし。と春は呟いてから、曖昧な笑顔を向けて席についた。

…。

まただ。

春はバスケ部の話になると
自分からその話を振ったとしても
話し終わりにすごく作った曖昧な笑顔をする。