うサぎさン。


先ほどまで笑顔で喋っていた春が
向こう側の横断歩道で足踏みしていた春が、

いなかった。


気付いた時周りの音なんて何も聞こえない。
ただただ怖かった。
もしかしたら、なんて考えてしまった。

すぐに行動に移せなかった。
この私の行動が後々春を傷つけることになるというのに。
分かっていても、動けなかった。