次の日の放課後、私はまた図書室に行った。

でも....、返却口に本は無かった。

もちろん手紙も。

「今日は…ないんだ。。。」

そんな時もあるよね。うん。。。

図書室に行ってその手紙を読む。

そしてその手紙に返事を書く。

これが私の中で日課になっていた。

だからかな。

文通の相手は彼氏でもなんでもないのに

なぜか寂しい気持ちになった。





でも、その次の日も、そのまた次の日も

返事は来なかった。

それどころか、返事が来なくなって

もうすぐ1週間。。。

「完璧嫌われちゃったかな。。。
あの手紙ウザすぎたかな…」

わかんないよ。。。

全然わかんない。。。


それでも図書委員の私は図書室に

行かなくちゃいけない。

「どうせ、今日も手紙なんてきてな…」

え。。。

私の目に飛び込んできたのは、、、

1冊の本と、その本からとびだしている

一通の手紙。

「うそ。。。」

ー佐々木 瑠奈 様ー

返事が…きた....。




佐々木 瑠奈 様


返事遅れてごめんなさい。

本当は書いて挟んで返却口に

置いたんだけれど

その時に珍しく利用者がきて

この本を隠したんだ。

そのまま、返却口に置き忘れて

今日になっちゃった。

本当、ごめんなさい。




「隠して、そのままだったんだ。。。」

ホットした気持ちになった。

手紙を書いているのが誰だかも
分からないのにこんな気持ちになるなんて…



手紙をくれる誰かへ

そうだったんですね。

私てっきりもう書くのがめんどくさくなったのかと…。

ところであなたは何年生なの?

君が私の世界を暴くように

私も君の世界を暴いてみたい。

佐々木 瑠奈