スラッシュ弾が、衛星に接触する――。
黒い球体に巻き込まれる様に衛星は歪み、互いに絡み合いながら収縮してゆき、あっさりと跡形もなく消えた――。
ド派手な爆発も、輝きもなくさらりとした消失劇――。
冷えた宇宙が恐れを演出し、密度を上げる――。
「シ、シルフィ、あの衛星はどの国のものですの――」
「リンスロット、あれは――」
「あれは、ウチの国家安全保障局の軍事衛星だな――多分――」
動揺するリンスロットが、シルフィに問いかけ、答えようとした時、ハンセンが「あぁ、やっちまった、こりゃぁ大事になるぜ――」という心情をあからさまに滲ませつつ、自国の衛星である事を吐露する――。
「ヒューッ、ファンキーだねぇ、りおん――」
衛星、しかも軍事衛星の消失など知った事か――リンスロット達の懸念を吹き飛ばすキャサリンの陽気な反応――。
「あなた、マスターにこんな事をさせてしかも、あなたも同調するなんて――相当な処分が下されますよ――最悪の場合――わかっているのですか――」
冷静沈着、淑やかなシルフィが感情と声を荒げ、ステッキさんを問いただす――。
「あぁ、わかっているさ――覚悟の上だ――」
魂を据えたステッキさんが、言った――。



